一音の大切さ

こんにちは。
渋谷の長坂です。
渋谷も梅雨の季節真っ只中。
降りしきる雨風景を見ていると時たま、
時間が進んでいないかのような錯覚をすることがあります。
そんな梅雨感覚のお勧め音楽をご紹介。
Giacinto Scelsiという音楽家
「The Complete Works for Clarinet」
という作品。
彼は音楽を独学で学び、チベット密教や東洋哲学にも傾倒していくなかで、
一音に宿る宇宙を探求しました。
たたが一音、されど一音。
表層から潜在意識に入っていくようなマクロな分析が独自の内面的響きを聴かせてくれます。
特にこのアルバムはクラリネットの独奏楽曲集で音種類が少ないだけあって、
動きが比較的確認しやすいアルバムです。
高低の狭い音の反復が多く、
時間的な展開のある作品というより、
切り取った一定時間を別の軸に引き延ばし響きの深層に入っていくような、
構造の印象を受けます。
ウルトラ・モダンなこの響き!
たまんないですよホント!