ビートルズに憧れて
Help, I need somebody
Help, not just anybody
Help, you know I need someone, help
小学校も卒業間近、テレビから聴こえたこのワンフレーズ。
たった10秒足らずのこの瞬間が全てを変えてしまいました。
10代前半の僕の周りは、例漏れず日本のヒット曲だらけ。
自覚的に本当に音楽にのめり込んでいるような事は、僕もありませんでした。
しかし、あるテレビ番組の挿入歌で流れたこのワンフレーズ。
時が止まったような感覚だったのを覚えています。
「この曲、誰の曲なの!?」
親に質問しました。
「ビートルズのヘルプって曲だよ。」
そう、それはあの伝説のグループ
『 The BeatlesのHELP』
でした。
その「HELP」がもっと聴きたくて、聴きたくて、貯めてたお小遣いを握りしめてCDショップに行ったのですが、洋楽の知識などゼロ。
その時は、同名のタイトルの「HELP」というアルバムがあるとは当然知らず、
ビートルズの棚を見つけて、
ヘルプ、ヘルプ、・・・
とCD裏の曲リストを見て探したのです!
あった、ヘルプだ!!!
家に急いで持ち帰り聴くと・・・
あれなんか違う???
それはライヴ・バージョンでした。
僕の買った初めてのビートルズは、
未発表takeやデモ音源、ライヴバージョンが収められた、
ちょっとマニアックな2枚組でした。
しかし今思うと、これが良かったのかもしれません。
このCDには豪華なブックレットが付いていて、沢山の写真が掲載されていました。
しかも日本語の細かい楽曲解説や
ビートルズの歴史、
そして歌詞の和訳。
アンソロジー故の細かさでした。
このブックレットを何度も読み返し、写真を見てはニヤニヤ。
その偉大な業績。
楽曲はもちろん、深みのある歌詞。
そしてそのカッコいいルックス!
多感な時期の少年長坂は、
徐々に徐々にその服装までも真似したくなっていました。
そんなある時、通販のカタログでビートルズと同じスタイルの洋服を発見したのです!
『タートルネック』
いつも自分が眺めていたそのブックレットにはタートルネックを来たメンバー達が。
そしてなかでも、ジョンのギターを弾く姿の写真で着ているタートルネックのスタイリングがカッコ良すぎて、一番真似したい格好だったのです。
いても立ってもいられず、親に頼み込みました。
お洒落な洋服に興味など今まで無かっただけに、きっとビックリしたことでしょう。
無事に僕の手元にきたそのタートルネック。
僕はこれを結局、中学3年間着まくり人生最初のお洒落体験をしたのでした。(身長があまり伸びずだいぶ着れちゃいました(T-T))
今年ブルードレスにも、
新作タートルネックが到着しましたが、
そんなこんなでタートルネックから上記の事を思い出し書きました。
あの頃の自分がビートルズからもらった得体の知れないパワーを、
ファッションの現場で、
このタートルネックと共に自分が発信してみせます。
ボロボロのアンソロジー2も、話のネタにご用意しておきますね(^-^)v