ダンディとモッズ

こんにちは。
大阪店gold vesselのイズミです。

今回のブログはダンディについて少し書いたのですが、書いてたら長くなったのでお暇な方、興味ある方だけどうぞ。

ロンドン都市貴族たちによって創出されたダンディの美的生活様式がのちのイギリス紳士の模範となっていくのだが、「国王や女王は、貴族を作る事はできるが、紳士を作る事はできない」と言う有名な言葉が指すように、貴族の称号はお金で売り買いされ土地とお金を持つ成金でもなれたが紳士にはマナー、服装、教養が求められた。
しかし紳士の定義は実に曖昧で、この曖昧さは産業革命以降に新興成金が紳士気取りをするようになったかららしいが、一時期隆盛を極めビクトリア時代と共に消えたダンディは実にはっきりとしている。

そもそもダンディズムの追求した徹底したオシャレは個人の外面を他者と際立つように美化しようとするものであり、その意味で「反平等」を唱えようとしている反社会的思想の体現行為としてのオシャレなのだ。
またダンディは田舎を嫌い、浪費を美徳とした。オシャレを競い合い、オスカー・ワイルドが語る「ダンディは一流の芸術家である必要はない。ダンディ自身が、すでに一流の芸術作品であるからだ」の言葉にあるように、己そのものを芸術化した。・・・・・これらはまるでモッズの事を言われているようで、ダンディについて知れば知るだけモッズがいかにダンディに影響を受けていたかがよく解る。

ジョージ・メリーが著書「反逆から様式へ」の中でモッズの事を労働者階級のダンディと表現していたのは、実に言い得て妙なのだ。


かなり長い文章になってしまいましたが、これを書いたのは最近入荷して来ているアイテム達が凄く味や雰囲気のあるものが多く、それらを見た時に「お金でオシャレは買えるが、雰囲気は買えない。」と思い、そのフレーズが「国王や女王は、貴族を作る事はできるが、紳士を作る事はできない」に似ているなぁと 思ったのがきっかけでした。

論より証拠。一度その味のあるアイテム達を見に来て下さい。
かなり雰囲気でてます。